さまざまな患者さんが日々足を運ぶ内科。ストレスなく利用できるクリニックにするために、おさえておきたい設計ポイントをご紹介します。事例も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
内科は幅広い症状の患者さんが訪れるため、感染症対策を前提とした設計が欠かせません。特に空調設備は、ウイルスや細菌の拡散を抑える高性能タイプが求められます。院内の空気がよどまないよう換気計画にも配慮し、必要に応じて陰圧や個室の動線を考えることも重要です。また、壁や床、そして床と壁の境目部分には、日常清掃がしやすく、汚れが染み込みにくい素材を用いると衛生状態を保ちやすくなります。加えて、壁紙のトーンや照明の色温度によって院内の印象は大きく変わるため、明るく落ち着いた雰囲気をつくることが清潔感の演出につながります。
内科は高齢者の利用も多く、身体への負担をできる限り減らす設計が求められます。段差をなくす、トイレを広めに確保するなど、完全バリアフリーの設計が理想です。
また、待合室では座りやすく立ち上がりやすい椅子や、混雑時でも安心して座れるレイアウトが重要になります。受付カウンターの高さや奥行きにも配慮し、車椅子でも手続きがしやすい設計にすることで、幅広い年代の患者さんが安心して利用できる環境が整います。
さらに、院内が見渡しやすく、迷いにくい案内表示の工夫を取り入れることも、患者さんのストレス軽減につながります。
診療の質を維持するうえで、スタッフが迷わず動ける院内動線は欠かせません。受付から診察、検査、会計までの流れをスムーズにすることで、患者さんの負担も軽減できます。特に、診察室・検査室・処置室・スタッフステーションなどの配置は、医師や看護師が必要な情報や機器にすぐアクセスできるレイアウトが理想です。院内オペレーションを考慮しながら、動きの無駄が生じないようゾーニングを行うことで、スタッフの業務効率が向上し、結果として診療時間の短縮にもつながります。
内科では日常的に使用する医療材料や薬剤が多いため、収納のしやすさが業務効率に直結します。使用頻度の高い物は手前に、専用機器は固定位置に置くなど、目的ごとに整理された収納が望ましいです。
また、緊急時に必要な物を滞りなく取り出せる状態を維持するため、ラベリングやリスト化による在庫管理を徹底することが重要になります。収納スペースは適切な大きさを確保し、スタッフが無理なく動ける配置にすることで、日々の診療がスムーズに進みます。
【施工目的別】クリニック設計に強い設計事務所3選を詳しくご紹介!
「集患につながる空間にしたい」「老朽化した設備を刷新したい」「新規開業で差別化できるデザインを取り入れたい」...そんな目的に応じたリフォーム・設計を成功させるには、医療建築の実績と専門知識を持つ設計事務所の選定がカギとなります。このサイトでは、目的別に、特におすすめしたい設計事務所を3社厳選。それぞれの得意分野や強み、実際の事例を交えて詳しく解説しています。理想のクリニックづくりを実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。


深みのあるカラーとホワイトによるコントラストが、おしゃれな雰囲気を演出している待合室。大きな開口から、自然光がたっぷりと降りそそぎます。間接照明やペンダントライトなど、照明にも工夫がこらされています。また、受付・診察室・処置室を一列に並べて設計しているため、スタッフ動線がスムーズです。


正面からみた外観の「軽快さ」にこだわって設計したクリニックです。低層ボリュームを県道側に向けることにより、視認性の向上も狙っています。水平方向に長いラインの美しさを強調するため、シャープなデザインやアースカラーの色味にもこだわりました。


無垢材の受付カウンターや珪藻土の天井、そしてやわらかい色味など、ゆったりと過ごせる空間になるようデザインされています。診察室にも木材を積極的に使用。天井は桧板です。
開業時からブランド設計と内装を一貫してプロデュースしたい、経営中に動線の無駄や待合室の薄暗さを改善して患者の満足度を上げたい、もしくは老朽化した内装の清潔感を回復して感染対策を強化したい……そんなリアルな課題は、医療空間に得意な設計パートナーが解決します。
ここでは、クリニック設計の実績があり、医療建築の法令規定に詳しい一級建築士設計事務所の中、それぞれ新規開業、リノベーション、リフォームに向いている3社を厳選。患者満足と診療効率を両立するクリニックづくりにぜひ参考にしてください。